WEKO3
インデックスリンク
アイテム
断続的な視覚フィードバックを利用した運動練習後の運動イメージが運動の正確さ及び脊髄前角細胞の興奮性変化と自律神経活動に与える影響
https://doi.org/10.24552/00002181
https://doi.org/10.24552/0000218120b9fd2f-1f3b-4462-baf1-5c637da7b3dd
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
---|---|---|
A49 (2.9 MB)
|
|
Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
公開日 | 2021-07-05 | |||||||||||
タイトル | ||||||||||||
タイトル | 断続的な視覚フィードバックを利用した運動練習後の運動イメージが運動の正確さ及び脊髄前角細胞の興奮性変化と自律神経活動に与える影響 | |||||||||||
言語 | ja | |||||||||||
言語 | ||||||||||||
言語 | jpn | |||||||||||
資源タイプ | ||||||||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_db06 | |||||||||||
資源タイプ | doctoral thesis | |||||||||||
ID登録 | ||||||||||||
ID登録 | 10.24552/00002181 | |||||||||||
ID登録タイプ | JaLC | |||||||||||
アクセス権 | ||||||||||||
アクセス権 | open access | |||||||||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_abf2 | |||||||||||
その他(別言語等)のタイトル | ||||||||||||
その他のタイトル | The Effect on Motor Accuracy During a Pinch Force Test after Motor Imagery and Intermittent Motor Practice | |||||||||||
言語 | en | |||||||||||
著者 |
福本, 悠樹
× 福本, 悠樹
× Fukumoto, Yuki
|
|||||||||||
抄録 | ||||||||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||||||||
内容記述 | I.はじめに 身体障害者の早期社会復帰のために理学療法と自主トレーニングを併用し、運動再学習を目指していく必要がある。日常生活場面での更衣動作でのボタンの留め外しのように母指と示指での正確なつまみ動作(運動の正確さ)は重要であり、これに運動イメージが与える影響について検討してきた。結果、30秒間の連続的な視覚情報付与の中での運動練習後の運動イメージは運動の正確さを維持させると分かったが、向上には至らなかった。運動練習時の視覚情報の提示は連続的よりも断続的であるべきとした報告も見受けられ、運動練習方法の選択により運動イメージ効果が向上できると考えた。そこで本研究では大項目「断続的な視覚情報付与を利用した運動練習後の運動イメージ効果」を検討する。その際、運動イメージ効果を明らかにするため、運動イメージ時にF波を記録し、脊髄運動ニューロンの興奮性変化を捉えることとした。さらに、心拍変動を周波数解析し、交感神経の変動波(LF;Low frequency)と副交感神経の変動波(HF;High frequency)を算出し、このパワーバランスとしてのLFIHF比から心臓交感神経活動も検討することにした。ただし、呼吸相の違いがF波に影響するとした報告が認められ、さらに心臓交感神経活動を評価するにあたって必要となる5分間の運動イメージが実施可能か否かについても報告がないため、小項目「呼吸の各相における運動イメージがF波に与える影響」と「運動イメージの持続時間と脊髄運動ニューロンの興奮性の関係」も設定し、以上3つの実験体系で検討した。 II.研究方法と対象 研究課題1「呼吸の各相における運動イメージがF波に与える影響」 対象は健常男性10名、安静にて2秒毎に呼気と吸気を繰り返させ同時に左母指球上の筋群からF波を記録した。次に50%最大随意収縮(MVC)のピンチ動作練習後、F波を記録しつつ運動イメージさせた。安静と運動イメージ中の振幅F/M比、F波出現頻度を比較し、さらに運動イメージ中の振幅F/M比とF波の出現頻度から安静のそれぞれの値を引き振幅F/M比・出現頻度変化量を算出、各変化量を呼気と吸気時で比較した。 研究課題2「運動イメージの持続時間と脊髄運動ニューロンの興奮性の関係」 内田クレペリン精神検査にて集中力や精神疲労へ問題を認めなかった健常者13名(男性6名、女性7名)に対し、50%MVCにピンチカを調節させる練習を行わせた。その後、運動イメージを5分間実施させ、最初と最後の1分間にてF波を記録、比較した。 研究課題3「断続的な視覚情報付与を利用した運動練習後の運動イメージ効果」 健常者31名からのアンケート結果をもとに、全練習時間のうちの40%で視覚情報付与を行う運動練習を30秒間与えた。練習後、運動イメージを実施させ、F波とLF/HF比を記録した。また運動イメージ前後には、ピンチ動作課題を与え、視覚情報なしに、ターゲットとするピンチカを正確に発揮できるか否か検討した。 III.結 果 研究課題1「呼吸の各相における運動イメージがF波に与える影響」 安静と比較して運動イメージ中には、振幅F/M比とF波出現頻度が増加したものの、呼気と吸気時の運動イメージ間で差は認めなかった。呼吸の各相の違いは運動イメージ時の脊髄運動ニューロンの興奮性変化に影響しないことがわかった。 研究課題2「運動イメージの持続時間とF波の関係」 最初と最後の1分間にてF波を記録し比較した結果、F波出現頻度と振幅F/M比に差は認めなかった。対象者からの報告で、5分間の連続した運動イメージを行っているケース(2名)と5分間の中で運動イメージを繰り返し実施しているケース(11名)の混在が明らかとなったが、いずれも運動イメージを実施していたとわかった。 研究課題3「断続的な視覚情報付与を利用した運動練習後の運動イメージ効果」 安静と比較した運動イメージ中にF波出現頻度と振幅F/M比、LF/HF比は有意に増加したが、運動イメージ前後でピンチ力誤差に有意差を認めなかった。運動イメージ後にピンチ力誤差が減少した者は、安静と比較して運動イメージ中に、出現頻度が+10~34%、振幅F/M比が+0.03~0.47%の範囲内で増加する特徴を認めた。 IV.考察 まず運動イメージを5分間保持させても、対象者の集中力が途切れることもなく、呼吸の各相の影響を受けないこともわかった。そのうえで、運動イメージ中にF波出現頻度と振幅F/M比、LF/HF比が増大したことは、運動イメージ中の運動関連領域の賦活が、上位運動ニューロンを介して脊髄運動ニューロンの興奮性を調節すると共に、吻側延髄腹内側部を介して心臓交感神経活動も調節したと考える。また統計学的な差を認めなかったが、過半数の被験者で運動の正確さの向上を認めたことは、先行研究と大きく異なる点であった。断続的な視覚情報付与は連続的なそれよりも有効な練習方法で、適切な運動情報を獲得しやすく、それを基に行う運動イメージも明瞭になりやすかったと考える。明瞭な運動イメージは運動の正確さを向上させやすく、脊髄運動ニューロンの興奮性増大の程度も一定に収束させたと考える。運動イメージを想起できる対象者では、視覚情報の提示方法といった至適条件を明確化することで、理学療法に応用できると思われる。 |
|||||||||||
言語 | ja | |||||||||||
抄録 | ||||||||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||||||||
内容記述 | [Objective] Motor imagery can be a helpful therapeutic approach for patients who have mobility difficulty. Our previous studies have shown that actual motion can be maintained after motor imagery; however, motor imagery was not quantifiably improved by actual motion. We hypothesize that changing the nature of the motor practice and monitoring F-wave and Low frequency/High frequency ratio (LF/HF) during motor imagery while performing a pinch force test will clarify the motor imagery effect. Previous studies have reported that F-waves have been influenced by respiration. Our device for analyzing heart rate variability needs to record the heart rate for 5minutes. Therefore, we conducted three experiments in order to better understand the level of respiration caused by motor imagery, the effect of the duration of the motor imagery, and the effect of motor imagery after motor practice with intermittent visual feedback. [Method] Experiment 1: Comparison of two phases of respiration caused by motor imagery The participants were 10 healthy subjects. Subjects were in structed to inhale and exhale naturally every 2seconds. F-waves were recorded under these conditions. Next, during a pinch force test, subjects practiced adjusting to 50% maximum voluntary contraction (MVC) of pinch force while receiving visual feedback for 30seconds. F-waves were recorded again under these new conditions. Experiment 2: The effect of the duration of the motor imagery First, in order to select subjects able to perform for 5minutes, subjects were evaluated using the Uchida-Klepelin psychiatric examination. Thirteen subjects passed the evaluation and participated in the experiment. After doing exercise to adjust for 50% MVC of the pinch force, motor images of 50% MVC were taken for 5minutes, and F-waves were measured in the first and last minute. Experiment 3: The effect of motor imagery after motor practice with intermittent visual feedback 13 healthy subjects participated. First, F-waves and LF/HF audio were recorded at rest. Second, subjects practiced adjusting pinch force to 50% MVC for 30 seconds while receiving intermittent visual feedback. Third, subjects attempted adjustment pinch force at 50% MVC and the absolute error was assessed. Fourth, F-waves and LF/HF were recorded during motor imagery. Finally, subjects performed the pinch task again. [Results] Experiment 1: Comparison of two phases of respiration caused by motor imagery The persistence and F/M amplitude ratio increased under motor imagery conditions, more so than under resting conditions. No significant differences were observed in the variation of persistence and F/M amplitude ratio between motor imagery while inhaling nor exhaling. Experiment 2: The effect of the duration of the motor imagery The frequency of F-waves and the amplitude ratio of the F/M were not different in the first and last minute. Experiment 3: The effect of motor imagery after motor practice with intermittent visual feedback F/M amplitude ratio and LF/HF readings significantly increased during motor imagery than while at rest. The absolute error in 50% MVC did not differ before or after motor imagery. However, nine subjects'absolute error in 50% MVC decreased after motor imagery. These subject shal increased persistence and F/M amplitude ratio during motor imagery compared with those at rest. [Conclusion] The excitability of the spinal motor neuron during motor imagery showed no difference in either expiration nor inspiration phases, and motor imagery can be sustained for5min. Therefore, we are led to believe that motor imagery after motor practice with intermittent visual feedback might be of benefit in improving actual motion and increasing individual motor imagery ability. |
|||||||||||
言語 | en | |||||||||||
目次 | ||||||||||||
内容記述タイプ | TableOfContents | |||||||||||
内容記述 | 第1章 序論 I. 研究の背景 1. 理学療法士にはクライアントの早期社会復帰が求められている 2. 文献検討 II. 研究の目的と意義 Ⅲ. 倫理的配慮、説明と同意 第2章 問題の所在1 呼吸の各相における運動イメージがF波に与える影響 I. 目的 II. 研究の対象と方法 1. 対象 2. 方法 1)研究の流れ 2)脊髄運動ニューロンの興奮性評価 III. 統計学的検討 IV. 結果 1. 安静と比較した運動イメージ時のF波変化 2. 呼気時と吸気時のF波変化 V. 考察 1. 安静試行と比較した運動イメージ試行では脊髄運動ニューロンの興奮性が増大する 2. 運動イメージ中の呼吸相の差異は脊髄運動ニューロンの興奮性に影響しない 第3章 問題の所在2 運動イメージの持続時間とF波の関係 I. 目的 II. 研究の対象と方法 1. 対象 2. 方法 1)研究の流れ III. 統計学的検討 IV. 結果 1. 運動イメージの最初と最後の1分間でのF波変化 V. 考察 1. 運動イメージの最初と最後の1分間でF波は変化しない 第4章 問題の所在3 断続的な視覚情報付与を利用した運動練習後の運動イメージ効果 I. 目的 II. 研究の対象と方法 1. 対象 2. 方法 1)研究の流れ 2)運動の正確さの評価 3)自律神経活動の評価 III. 統計学的検討 IV. 結果 V. 考察 1. 運動イメージは運動の正確さを維持させる 2. 運度イメージは脊髄運動ニューロンの興奮性と心臓交感神経活動を増大させる 3. 運動イメージの明瞭性と複雑性の個人差が脊髄運動ニューロンの興奮性変化に影響する 第5章 結論 謝辞 参考文献 |
|||||||||||
言語 | ja | |||||||||||
学位名 | ||||||||||||
言語 | ja | |||||||||||
学位名 | 博士(健康科学) | |||||||||||
学位授与機関 | ||||||||||||
学位授与機関識別子Scheme | kakenhi | |||||||||||
学位授与機関識別子 | 21102 | |||||||||||
言語 | ja | |||||||||||
学位授与機関名 | 青森県立保健大学 | |||||||||||
学位授与年月日 | ||||||||||||
学位授与年月日 | 2020-03-10 | |||||||||||
学位授与番号 | ||||||||||||
学位授与番号 | 甲第49号 | |||||||||||
著者版フラグ | ||||||||||||
出版タイプ | VoR | |||||||||||
出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85 | |||||||||||
見出し | ||||||||||||
大見出し | 青森県立保健大学大学院博士論文. 令和元年度 | |||||||||||
言語 | ja | |||||||||||
リンク |
断続的な視覚フィードバックを利用した運動練習後の運動イメージが運動の正確さ及び脊髄前角細胞の興奮性変化と自律神経活動に与える影響[論文及び審査結果の要旨]
|